印刷を楽しむウェブマガジン「インタメ!」Produced by 田中昭文堂印刷

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  • 金沢市で活躍する伝統工芸作家の魅力を伝えるために~映像制作の裏側~

    金沢には数多くの伝統工芸があり、市民生活のすぐそばに息づいている全国的にも稀有な地域です。
    今回、金沢市観光協会様のご依頼で伝統工芸作家さんを紹介する映像を制作しましたので、この記事ではその際の裏側についてお話していきます。

    コンセプトは「作家さんに会いに行き、想いに触れる」

    伝統工芸はそれ自体に魅力が詰まっているのですが、携わられている作家の方々のこだわりや想いに触れて、「物だけではなく”人”も好きになっていただきたい」という意図がこの仕事には込められています。

    今回は体験ツアーへ導く意味合いもあるため、実際に作家の方に教えてもらいながら体験している映像も加えることで、「作家さんに会いにいく」という点を強調している点もポイントです。

    撮影本番までの準備が大切

    撮影を始める前には、様々な準備が発生します。クライアントからの依頼内容を踏まえるのは当然ですが、作家の皆さまが作品に込めている想いをどう汲み取って映像に落とし込むかを検討するために、何度もヒアリングをしたり、撮影前に実際に作業場にお伺いします。

    また、作家の皆さまや撮影に携わるスタッフのスケジュール調整やロケ場所の検討・下見、絵コンテの確認・修正指示、撮影立ち合い、編集作業の確認など、全体を俯瞰して確認し、管理する動きが求められます。
    いざ撮影を始めると変更することが難しい場面も多いので、事前にどれだけのことを予測して、準備をどれだけ丁寧に積み上げるべきかという視点が必要になります。

    映像制作のおおまかな仕事の流れ

    下の写真は、加賀ゆびぬき作家大西さんの撮影現場へ下見に伺った際の様子です。
    クライアントも含めて、ディレクター、カメラマン、ライター、デザイナーが揃った状態で、撮影本番と同じ体験の内容を実際に見せていただき、どこで撮影するのがより魅力的に見えるかなどをチェックしました。

    ロケハンの様子(加賀ゆびぬき作家の大西さん)

    いざ撮影本番!より魅力的に仕上げるために

    事前準備を徹底的に行った上で、いよいよ撮影本番の日を迎えます。
    このときに大切にしていることは、「映像を見る人がどう感じるのか」を想像すること。
    作家の皆さまの表情は素敵に撮れているか、工芸作品が魅力的に見えているか。思い描いていた映像にどれだけ近づけられるのかの挑戦を繰り返し、何度も同じシーンを撮影することもあります。

    日中であれば、天候や日の当たり方なども考え、撮影順番を変えたり、時には別日の撮影を決断したりなど、その場の判断に迫られることも。
    また、作家の皆さまとお話をして、スムーズな撮影ができるように密にコミュニケーションを図ります。

    撮影本番の様子(陶芸家の今西さん)

    絵コンテをもとに撮影を進めます

    撮影が終わると、素材を基に編集作業が行われます。
    撮影に立ち会っているため、どのような素材が撮れているのかもわかっているので、「このカットは入れたい」などの意見も編集担当者に伝えながら、作家の皆さま自身の魅力が伝わるものになるように編集を繰り返し、映像完成へ進めていきます。

    ついに映像が完成!

    試行錯誤しながら完成した動画がこちら。

    過去に当社が制作した映像含め、詳しい情報は下記の金沢市様のサイトよりご覧いただけます。
    知的好奇心を満たす、金沢の旅「今を感じる工芸にふれる」│金沢市観光法人サイト 金沢旅物語

    なぜ印刷会社が映像を作るのか

    映像を作る会社は全国各地に数多くあります。近年では、個人でも手軽に撮影・編集することができる時代になりました。
    そんな中で、「なぜ印刷会社が映像を作るんだろう?」と不思議に思われる方も多いのではないでしょうか。

    ここで重要なのは、私たちは印刷だけに縛られず、”伝えること”を大切にしているという点です。
    作家の皆さまの作業風景・声・想いに触れてもらうために、今回は映像という手法になりました。もちろん、チラシやパンフレット、Webサイト等とトンマナ(tone and manner、表現の一貫性)を合わせるという意味もそこには含まれています。
    また、動画の撮影と写真の撮影を同時に行うなど、色々な方に別々にお願いするよりも手間も省け、統一感のあるものを作ることができる。それが私たちの強みでもあります。

    今後、金沢の伝統工芸が発展することを想像しながら

    今回携わった金沢の伝統工芸作家の紹介動画は2回目になります。

    どの作家の方もとても魅力的で、お話をお伺いするだけで自分自身がワクワクしたり、感動したりすることも多く、この仕事を通じて金沢の魅力を改めて感じることができました。今、自分が感じたこの想いをたくさんの人にも伝えたいという考えがムクムクと湧き出てきて、金沢の伝統工芸とそこに携わる方々の魅力を伝えるために何かできることはないかと色々な方とディスカッションを進めています。

    ただ作るだけではなく、これからは発信する方法も考えながら、金沢の伝統工芸発展の一助となるべく活動してまいります!

    印刷だけに限らず、これからもいろんな形で地域の魅力発信に貢献できるといいな!